古の日本、西暦770年頃。
東北の地に生きるアテルイの前に現れたのは、獣のような男シシ。
シシはのちの征夷大将軍、坂上田村麻呂。
歴史上の二人はお互い敵同士となり何十年も戦い続けます。
結果的に朝廷側の勝利となりますが、東北地方ではアテルイは英雄でありながらいつしか、鬼、悪路王伝説に結び付けられてその存在
を歪められたりしていました。
京都の清水寺は田村麻呂が建立した寺ですが、立ち寄ったなら、裏の方に廻って見てください。 
敵であったろうアテルイと同胞モライの石碑が建てられています。 
好敵手であったであろう、アテルイと田村麻呂を想うとじーんときます。
1巻 山の民として暮らすアテルイの狩猟のわなに掛かったのはイノシシではなく、
金髪で傷だらけの獣のような目をした大男。言葉も通じず、何者かも解らぬ男を助けるが、
実はのちの坂上田村麻呂。(シシ)見かけと違い、中身はまだ子供で13才。共に暮らすうちに
アテルイに憧れ、慕うようになる。
ある日、鉄の山で倭人の襲撃を受けていた村を救う彼等だったが、その村の巫女キサラの力を
借りて山の御神体として奉られている2本の剣を手にすることに。
だが同時に、剣で封印してあった魔物を解き放ってしまう。、
その剣はアラハバキ族総司、日高見国の王の子孫へと伝えられたもので、アテルイがその子孫で
王となるべき身であることが知らされる。倭人、魔物、彼等を襲うものとの戦いヘ向かう予感。
そんな中、アテルイとキサラは恋におちていく…。 

2巻 日高見を理想の国にすると心に誓い、アテルイはシシ、キサラと共に都加留に向かう。その途中、
キサラをてに入れんがために追ってきたキルはアテルイに急襲をかけられ、殺されてしまう。
屍を抱き、絶望のシシの前に死者の国、夜見国の魔物が現れて、こう告げる。
「おまえがアテルイと同等、あるいはそれ以上の力をつけて戻ってくればアテルイを蘇らせよう」
アテルイの身体は夜見国へ連れ去っれてしまう。
そして10年…自国である倭国に戻ったシシは、名を坂上田村麻呂といい、朝廷に仕え、近衛将監の
地位についていた。だが気持ちは北の地に。アテルイを取り戻すことのみを考えていた。
一方、アテルイとキサラの子、武丸は行方知れずの母を捜しに幼なじみのモライと出かけ
途中、自分の背負う宿命を知る。日高見の王の末裔であることを。

3巻 武丸は日高見と倭国との争いに巻き込まれ、戦の衝撃に己の持って生まれた不思議な能力を爆発させて
しまう。山に飛ばされ、気付いたときにはシシに介抱されていた。シシは戦を口実に夜見国へ乗り込もうと
日高見との戦に志願してやってきていたのだ。
武丸にアテルイの面影がちらつく。シシの後をついてくる武丸を連れ、夜見国の入り口を捜すために
山中を彷徨うが、山族に襲われ負傷。シシを助けたいと武丸は小さな身体を自身の不思議な能力で
成長させてしまう。その姿はアテルイに酷似していた。
いつからかシシと武丸の夢に現われるすずかという鬼の一族の少女の力を借り、肉体から抜けだした
武丸はシシの代わりに夜見国に乗り込むが、そこには自分と同じ顔、同じ姿のアテルイが眠っていた。
眠りから醒めたアテルイには我が子と認めてはもらえず、加えて魔物の声に耳を傾けてしまい、
悲しみと絶望のどん底に。後を追ってきたシシは魔物にからめ取られる武丸を救おうとするが、
アテルイの魂との引き換えにやむなく武丸を夜見国に渡してしまう。
地上に戻ったアテルイの魂は武丸の身体に入り、武丸の魂は夜見国の悪に染まったアテルイの身体に。
以後、悪路王と呼ばれる魔物になってしまう。
アテルイとシシは悲しみを乗り越えこれから起こる戦いへと向かうのであった。

さあ、これから、というところで終わっています。
その上、既に絶版です。ごめんなさいです。
お読みになりたい方はどこかの古本屋で見つけて下さい…!

どうしても続きが描きたくて「Mamdan Call」で彼等の遺伝子
を持つ登場人物を出し現代版という形で復活させてもらいました。
本当に描きたかったシャンバラの続きをほんの少しちりばめられて
長年の胸のつかえがとれました。(すっきりとはいきませんが)

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